症状・疾患について

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外耳・中耳・内耳
外耳・中耳・内耳の症状
  • 耳あか 耳が痛い 耳の腫れ 耳がかゆい 耳漏(耳だれ) 
  • 耳がつまる・ふさがる・こもる 音がひびく 声がひびく
  • 耳の中で音がする 自分の声や呼吸音がひびく 耳鳴がする
  • 聞こえにくい 難聴 聞き返す 呼びかけに反応しない 強大音を聞いてから耳がおかしい
  • 耳掻きで傷つけた 耳出血 耳に何か入れた 耳に何か入った
  • ぐるぐる回る ふらふらする ふわふわする 立ちくらみ
外耳・中耳・内耳の主な疾患
  • 耳垢(栓塞) 急性外耳炎 耳せつ 耳介血腫 外耳湿疹 鼓膜炎 外耳道真菌症 先天性耳瘻孔 関連痛
  • 急性中耳炎 反復性中耳炎 滲出性中耳炎 慢性中耳炎 好酸球性中耳炎 真珠腫性中耳炎 耳管機能異常(耳管狭窄症 耳管開放症)
  • 突発性難聴 急性低音障害型感音難聴 音響外傷 騒音性難聴 感音難聴 加齢性難聴 伝音難聴 混合性難聴 心因性難聴
  • 外耳道外傷 鼓膜外傷 外傷性鼓膜穿孔 外耳道異物
  • メニエール病 発作性頭位めまい症 前庭神経炎 起立性調節障害 など
症状

ある日、ある時間帯に急に、耳のつまり感、音が響く感じ、耳がぼーとするなどの症状がおこります。軽いめまいがおこることもあります。(片方の耳のことが多いです)


病因

女性に多く見られます。病因は不明ですが、内リンパ水腫が想定されています。精神的、肉体的ストレスや睡眠不足、感冒、過労などが誘因になると考えられています。 


検査

聴力検査では、低音域3周波数(125.250.500)の難聴を認めます。中音、高音域は聞こえているので、難聴ではなく、多くの方は「つまり感、ひびく感」などを自覚します。


治療

比較的聴力が改善に向かいやすい病気です。利尿剤(リンパ水腫を改善するため)やビタミン剤、血液循環改善剤、漢方薬など副作用の少ない薬を処方をします。難治例や難聴の程度が高度の場合は、ステロイド剤を使用する事もあります。   
日常では、規則正しい生活、十分な睡眠、適度な運動(ウオーキングなど)精神的ストレスの回避が大切です。


注意事項

発症してしばらく、日により低音域の聴力が変動する事があります。
そのため受診した日に聴力検査で低音域が正常で左右差がなければ確定できず、数度の聴力検査で診断できることもあります。
症状の変動のある方は、症状がある日の受診をおすすめします。
良くなっても、再発することがあります。 メニエール病へ移行する場合もあります。


突発性難聴との違い

突発性難聴もある日急に発症する感音難聴です。最初から難聴を自覚することが多く、治療はステロイドの投与が標準となっています。難聴が治癒する割合は低くなります。難聴の改善、悪化の繰り返しはありません。軽度な突発性難聴と急性低音障害型感音難聴は診断基準が重なる場合があります。


鼻・副鼻腔
鼻・副鼻腔の症状
  • 鼻の入り口が痛い 鼻が痛い 入り口にかさぶたが付く 鼻をいじる 鼻をよくさわっている
  • くしゃみが出る むずむずする かゆい 鼻水が出る 膿性鼻汁 鼻がつまる 鼻がにおう においがわかりにくい 鼻の奥の違和感 鼻水がのどに落ちる 口呼吸 鼻血
  • 顔(頬)が腫れる 顔が痛い(ほほや目の奥など) 頭重感 頭痛 
  • 子供が鼻に異物を入れた
鼻・副鼻腔の主な疾患
  • 鼻前庭部びらん 鼻前庭部湿疹 鼻せつ 
  • 急性鼻炎 感冒 アレルギー性鼻炎(花粉症) 血管運動性鼻炎 点鼻薬性鼻炎(薬剤性鼻炎)慢性鼻炎 アデノイド肥大 鼻中隔彎曲症 嗅覚障害 上咽頭疾患 鼻出血症 
  •     
  • 急性副鼻腔炎 歯性上顎洞炎 慢性副鼻腔炎 鼻茸(鼻ポリープ) 好酸球性副鼻腔炎 
  • 鼻腔異物 など
口腔・咽頭・喉頭
口腔・咽頭・喉頭の症状
  • 発熱 舌が痛い 舌がしみる 舌がただれる 口腔内が痛い アフタが出来ている 口が乾く 味がわからない 口の中のかゆみ 食直後の口や舌のピリピリした感じ 
  • のどが痛い のどのヒリヒリ感 食直後の、のどのかゆみ、ピリピリした感じ のどの乾燥感 のどのつまり感 のどに何かある 腫れている 飲み込みにくい 飲み込むとき痛い  のどの異物感 のどの違和感 
  • 声が出にくい・声が出ない 声がかすれる 会話で声がつまる 声が途切れる 声に力がなくなった
  • いつも口を開けている いびき 日中の眠気 睡眠時無呼吸 鼻と咽の間の痛み
  • さかなの骨がささった 異物を飲み込んだ(吸い込んだ)
口腔・咽頭・喉頭の主な疾患
  • 感冒 口内炎 アフタ性口内炎 歯肉炎 舌炎 口腔乾燥症 シェーグレン症候群 味覚障害 口腔アレルギー症候群
  • 急性咽頭炎 急性扁桃炎 慢性扁桃炎 扁桃周囲炎 扁桃周囲膿瘍 溶連菌感染症 アデノウイルス感染症 扁桃肥大 扁桃膿栓 伝染性単核球症 
  • 急性喉頭炎 急性喉頭蓋炎 咽喉頭異常感症 逆流性食道炎(胃食道逆流症) 喉頭肉芽腫 喉頭嚢胞 舌・口腔・咽頭腫瘍 下咽頭・喉頭腫瘍 
  • 声帯ポリープ 声帯結節 ポリープ様声帯 反回神経麻痺 痙攣性発声障害 
  • アデノイド肥大 睡眠時無呼吸症候群 上咽頭炎 上咽頭腫瘍 
  • 咽頭異物 喉頭異物 気管支異物 など 
初期症状

初期は、のどの違和感、イガイガ感、痛み、発熱、頭痛などカゼの症状です。ウイルス性と細菌性の原因があります。のどの痛みの程度は、軽い違和感程度からひどい痛みまであります。


原因・治療

ウイルスや細菌などの感染により咽頭、口蓋扁桃、喉頭が炎症を起こします。 ウイルスでは対症療法、細菌感染の場合は抗生剤を使用します。 溶連菌の場合は抗生剤(主にペニシリン系)を一定期間の内服をします。(若年者ではEBウイルスやアデノウイルスが原因の扁桃炎もあります。)


疾患

・急性咽頭炎:咽頭後壁(うしろの壁)が発赤し、濾胞状の粒や、口蓋扁桃の境目(咽頭側索)が白っぽく見えることがある。
・急性扁桃炎:口蓋扁桃の発赤、腫大、口蓋扁桃の白斑(白苔)、頸部のグリグリ等。
・急性喉頭炎:ウィルス、細菌、アレルギー、喫煙などで喉頭に炎症を起こします。声のかすれ、ヒリヒリ、イガイガ、乾いた咳など


注意事項

・急にのどの痛みが悪化して、水しか飲めない、食事ができない、含み声になる、頸部のリンパが腫れて痛いなどがあれば、扁桃周囲膿瘍や急性喉頭蓋炎の可能性もあります。

概要

扁桃周囲炎は急性扁桃炎に続いておこり、炎症が口蓋扁桃の外まで拡がった状態の細菌感染です。扁桃周囲膿瘍は口蓋扁桃の奥にさらに膿が貯まった状態です。


症状

ノドの片側が強く痛む、痛くて食事が出来ない・水しか飲めない(水も飲めない)・くぐもり声でしゃべりにくい・ 頸部が腫れている・発熱等の症状が出ます。のどの奥下方に炎症が進むと気道の閉塞症状を起こし危険です。 


所見

膿瘍になると、扁桃の発赤と腫れに加えて、(大抵片側の)扁桃の外側が膨隆して、口蓋垂の偏位が見られる。


治療

扁桃周囲膿瘍になってしまい、高熱や、痛みと腫れで食事をとりづらい時や、点滴や膿瘍の穿刺切開などの処置を要して、入院治療が必要になります。腫脹が喉頭にまで伸展すると気道閉塞の可能性があるので、即時入院治療が必要となります。

概要

声門の上にある蓋のよう構造を喉頭蓋と呼びます。喉頭蓋が細菌感染により炎症を起こした状態を急性喉頭蓋炎と言います。


症状

強い咽頭痛、嚥下痛、発熱、などがおこります。喉頭蓋の腫れが進むと気道が狭くなります。嚥下も難しくなり、急速に進むと、気道が閉塞して窒息の危険があります。 


所見

口を開けてノドを見ても、咽頭、扁桃は正常範囲か、軽度の炎症程度のことがある。喉頭(のどの奥)を間接喉頭鏡か内視鏡で観察して喉頭蓋の腫脹を確認しないと診断は出来ません。


治療

軽症以外、急性喉頭蓋炎の場合は、入院治療が必要になります。また息がしにくい場合は至急に入院治療ができる総合病院への受診が必要です。

頸部・顔面
頸部・顔面の症状
  • くび(前頸部・側頚部)が痛い・腫れている くびにグリグリが触れる
  • あごの下が腫れる・痛い 耳の下・耳の前が腫れている さわると腫瘤が触れる
  • 左右の顔の表情がおかしい 顔が動かしにくい 片側の目が閉じにくい 食事がこぼれる 顔がピクピク動く 顔の半分が数秒くらいの痛みをくり返す
  • ほっぺたが痛い・腫れている 
頸部・顔面の主な疾患
  • 頸部リンパ節炎 リンパ節腫大 伝染性単核球症 甲状腺腫
  • 顎下腺炎 唾石 耳下腺炎(おたふくかぜ) 反復性耳下腺炎 耳下腺腫瘍 耳瘻孔
  • 顔面神経麻痺(ベル麻痺) ハント症候群 顔面痙攣 三叉神経痛
  • 副鼻腔炎 歯の疾患 など 
原則として遷延性(長引く)の咳については対応出来ません
咳について
  • 呼吸器は専門外であり、胸部X線などの検査も出来ず、長引く咳、特殊な疾患の咳には対応出来ておりません。
  • カゼに伴う初期の咳、副鼻腔炎の症状がある咳については対応しています。
  • 数日間の咳の原因の多くは感冒(カゼ)です。長くなる咳には、以下のような疾患があります。
  • (長引く咳の例)咳喘息 喘息 アトピー性の咳 慢性気管支炎 感染症として マイコプラズマ 肺炎クラミジア 百日咳、その他の気管支、肺の感染症・腫瘍など。